新たなパビリオン制作開始

kanazawa21coc2005-03-08

工房内では、『GTRY計画』の彫刻師軍団が一斉にアルミをはり、そのスピードは昨日に増して加速していきます。最終披露展まで日にちが迫っていることもあり、彫刻師一人一人の『ジャイアント・トらやん』に対する向かい方が段々鬼気迫るものになってきたような気がします。
そして同時に、他のパビリオン制作を行うスタッフたち。残り11個のパビリオンを完成させるために、工房内の限られたスペースで、またはみだしてオフィス側で作業を行っています。そして今日藤本由紀夫さんが新たなパビリオンの制作を行うために金沢入りしました。藤本さんは日常にある、ごくありふれた物を組み合わせて、サウンド・オブジェなどの制作やインスタレーションを行い、日常とはちょっと違う視覚や聴覚を体験させ、人間の知覚を再認識させてくれるアーティスト。
子供都市計画研究所がオープンしてから、『EARS WITH CHAIR FOR CHILDREN ONLY』というパビリオンをつくり、そして2つ目のパビリオンを制作します。その名も『MAN/GATE』、大人の中を子供がすり抜けるというもの。体験する子供はもちろん、その様子を見る大人の知覚や感覚をくすぶってくれる作品に違いなさそうです。研究所に来て早速、ヤノベさんと打ち合わせを行い、作業に入りました。どんなパビリオンなのかは、最終披露展で明らかになりますよ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
○子供都市までのカウントダウン○
子供都市計画最終披露展『子供都市-虹の要塞-』まであと11日!

急募!!子供都市計画研究所スタッフ
子供都市計画研究所ではスタッフを募集します。子供都市計画最終披露展『子供都市?虹の要塞?』の展覧会スタッフとして、パビリオンの対応や案内役をやっていただける方を募集します。
日時:3月19、20、21日の10:00〜17:00

詳しいことは下記のメールまで問い合わせください。
coc_torayan@hotmail.com
担当新谷まで

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
21コのパビリオン? 3/21
『EARS WITH CHAIR FOR CHILDREN ONLY』
藤本由紀夫  2004

 「もし我々の耳が象や兎のような形をしていたらどのような音が聞こえるのだろう?」といった素朴な疑問から生まれた『EARS WITH CHAIR』。座るための椅子が用意され、ちょうど耳の位置から2本のパイプが伸びている。椅子に座ってパイプに耳をあてると、長い耳の人間に変身するという作品だ。
 大人用の椅子を使用しているため、子供は椅子に立って苦労して聞いているのを藤本さんが見ていたので、今回子供専用の作品である『EARS WITH CHAIR FOR CHILDREN ONLY』がつくられた。子供都市では逆に大人が座れず聞くことができないと残念がっている。体験した子供たちは最初はどうなるのか分からないのか恐る恐る座ってみるが、いざ座ってパイプを耳に当ててみると、いつもと違う聞こえ方にびっくりして、面白がっているのが印象的だ。
 音を聞くという日常の知覚から、少し角度を変えた知覚体験をすることによって、普段何気なく聞いている音も新たな発見があるに違いない。普段聞いている街の音、そして長い耳になって聞く街の音は子供たちにどのような子供都市の視点をあたえるのだろうか。